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伝念入院記1 癌再発 [伝念入院記]

1月6日(水)晴   2021年
 4年前の今頃だったろうか、わたくしはふと思った。何年生きられるのだろうかと。2002年6月に胃の三分の二を切除している。それから15年経過している。癌の再発はもうないだろうと不遜にも思った。以前は死んだ人が何の癌で死亡したのか、読み取っていたのだがそれもしなくなっていた。癌はわたくしにとって遠い存在のように思うようになっていた。

2018年
1月5日(金)晴
 朝飯を食べると詰まってしまった。今まで毎日詰まってむせるが、飲み込めていた。酒は止めよう止めようと思いながら今日まで来た。医院が開くまで待って早めに出かける。1年以上来ていない。内視鏡は出来るものと思っていたが、やってないという。知り合いの医院に電話をかけてくれるが休院らしい。仕方ないので今までいっていた近くの診療所に電話する。とにかく診察を受けて欲しいという。
 何故その診療所に行かなくなったかというと、主治医が気にくわなくなったからだ。5,6年前に遡る。仕事に必要な健康診断書を求めたら、高血圧であるとか、肝臓がよくないとか書かざるを得ないという。それでは仕事できなくなるので何とかしてくれ(要するに所見で働けると書けばよいだけのこと)というても嘘は書けないという。今まで信頼してきたのがいっぺんに吹き飛んだのである。自己保身だけの輩であると。それでそこには行かなくなったが、降圧剤を仕入れるのにまた行かざるを得なくなった。前の勤務先の医院でもらっていたのが、仕事先が変わって近くでもらうことにした。例の医師のいない曜日にもらっていたが、恩師の息子さんがやっている医院があるのが分かってそこで薬をもらうことにした。それが上に述べた医院である。
 診療所に行き、久しぶりに避けていた医師に会った。内視鏡検査をいうと、耳鼻咽喉科の方がよいとかいう。その言いには引っかかりがあった。こちらは黙っていた。水曜日は内視鏡をやるらしい。医者が水曜日はと、看護師に聞く。1件入っているという。11時に入れようということになった。


1月10日(水)晴
 11時前に診療所に行く。診療の合間にするのであるから待たされる。内視鏡などの検査器具は洗浄が一番肝要であるが、その意識が日本ではどこまであるか気がかりである。器具から感染する。今日2番手である、心配であるが任せるしかない。
 やはりというか飲み込みづらい。いつもなら大丈夫、問題ないですねということだったが今日は違った。ワイヤーを挿入して皮膚の一部を培養液に入れた。3カ所取った。画面を見てみると食道の下部に入るところが一部白くうつっている。あきらかに他のところと違う。これが嚥下を妨げていたのだ。内径の三分の一近くを占めている。堅くなっているそうである。
 あとの画像判断で、「あきませんか」と問えば、よくないでしょうと返ってくる。どこの病院に予約しましょうかときた。市民病院で、わたくしの父は殺され、恩師も殺された。わたくしも前の手術のとき癒着してしまって、その後腸閉塞となった。2回も手術しなければならなかった。選択の余地はなかった。医科大にするしかない。じゃ予約するから連絡先をということになった。混んでいるところだから先になるだろうと見込んでいた。
 ところが帰宅して1時間もしないうちに診療所から連絡が入り、明日の9時の予約となったというのである。紹介状を夜の診療時間に取りに来るように指示された。これはよくないことの証。
 次の日から検査検査の毎日が続く。

タグ:食道癌
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