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狂牛病(BSE)1095 米 牛に何を喰わせているのか [平成阿房伝]

12月12日(木)13   by Brad Jakobson onearth


      牛に何を食べさせしている?
「家禽(鳥)ゴミ」は実にこのようである:鶏小屋の床を削ぎ落とした汚いもの。牛にそれを食べさせること(よくあることです)は、狂牛病を広める危険性がある-しかしFDAはそれを止めさせることは何もしない

どこから私たちの食物が来るかに少しでも関心払う人は誰でも農場とあなたのフォークとの間にあるとんでもない不愉快なことに気づくだろう(例えばRolling Stone誌のthis manth'big story)。しかしこのような飼育方法は、食欲不振以上のものがある:死ぬかもしれないのだ。特にある方法は、牛海綿状脳症あるいはBSE、凄絶で致死的な神経変性疾患である狂牛病を広める可能性がある。

 問題は「家禽のゴミ」とされるものを飼育している牛に餌として与えることだ。家禽ゴミは、ブロイラー小屋や鳥カゴの床を削り取って得た残骸を農業業界ではそういう。それは糞尿、羽毛それに食べ残しの飼料、しかし付け加えるならば家禽のゴミによくある例として、抗生物質、重金属、病気を引き起こすバクテリア。それにネズミなどの死骸が含まれているというコンシューマーズユニオンの報告がある。

牛を鶏のゴミで育てているという現実、これは由々しきことである。なぜなら糞便と食べ残しの飼料の両方に牛のタンパク質が含まれている。粒状の肉骨粉を含めてである。ということは-ここに怖ろしい流れを見て取れる-牛は間接的に相食んでいるということ、共食いしているということである。

 アメリカ農務省が極めて明快にした、牛は実に実にそのようにすべきではないと。USDA(米農務省)は言っているのです、狂牛病の広がる主要な原因は、汚染した牛のタンパク質を含む肉骨粉飼料であると。(人に関係するこの種の病気は、変異型クロイツフェルトヤコブ病と呼ばれる)

 アメリカ食品と薬品庁(FDA)は賢明にも1997年、死んだ牛のものを生きている牛に戻して飼育することを禁止した。しかし、牛の残骸で鶏や鳥類を飼育することを一度も禁止しなかった。もっとひどいことに家禽のゴミを牛の飼料にすることも禁止しなかった
さらにRube Goldberg の残酷な気まぐれのおかげで、-調節機構のように-それをFeedlot Feedback Loop(飼料循環)と言おう。それはFeedlot Feedback Loophole(飼料の抜け穴)というべきかもしれない。つまり牛は1番最初に1997年禁止した問題の牛のタンパク質を食べている危険性をいまだに放置している。

私は家禽のゴミを反芻動物(牛や反芻動物の仲間)に戻すことにずっと反対してきた」とLinnda Detwilerは言う。1996年から2002年まで狂牛病の監視のUSDAの責任者であり、25年間動物の病気と闘ってきた経験がある。「もしBSEの原因となる汚染物質があれば(蒔き散らかされた飼料や消化されなかったものがあれば)家畜に感染させる可能性がある」と言う。

  家禽の廃棄物がどれだけ集められ、加工され牛の飼料となっているかは正確にわからない。1967年、FDAは鳥類(家禽)のゴミは家畜の飼料の「混合物」と表記しなければならないとした、またそれの使用目的を大幅に規制、州以外へ移動することを禁止した。しかし1980年、レーガン政権下の規制撤廃のおかげで、その使用の監視を止め、州農業当局に対して家禽のゴミをどうするかの問題を任せた。

それ以来、州当局は規制することを何もしなかった。シカゴに本部がある家畜擁護の活動をしているFood Animal Concerns Trusutの調査によると、回答した32州のうち21州が監視もしていないし、管轄対象でどれだけの家禽廃棄物が家畜の餌にされたのかのデータすらないと報告した。FDAは毎年百万トンか2百万トンがアメリカの家畜の飼料になったと推測している。
2003年アメリカで初めての牛海綿状脳症がワシントン州で発見された直後、FDAは家禽の残骸を家畜の餌にすることを禁止することで高まっていた国民の不安に応えようとした。しかしBig Ag(アメリカの農協、もっと大きなアメリカの政権に影響を与えるほどの。訳者註)が介入してくると、FDAは禁止とは違う方向を示した。完全に禁止する必要はなかった。FDAは結論した:鶏飼料業者の約束ということにした、飼料加工業者は一番の危険部位を取り除くこと、一番感染力のある牛の組織、主に脳や脊髄を取り除くという。(同じことをどこかで聞いたのであれば、人に有害である家畜への抗生物質過剰投与 に対する自主申告措置と似たようなものである)家禽のゴミに対するこのような約束があるにもかかわらず、危険な牛の組織がいまだに鶏の飼料に入り込んでいるかもしれないとDetwilerは言う。「FDAは全ての感染しやすい部位を取り除くようにしていない」

 FDAは我々OnEarthのこのことについての質問に答えなかった。

 では何故、Big Agは家禽の排泄物を牛の飼料にしたいのか。簡単なことだ:それがほかのなによりも棄てるには多すぎて費用がかさむ、それより栄養分(タンパク質をとる吐き気を催す方法とはいえ)が多いということである。そのゴミで反芻動物を育てることは、牛肉生産者と家禽肉生産者にとってウイン-ウインの関係を示すことになる--牛だけでなく牛肉を食べるみんなが安全性を心配する。

 そのことがあって2009年8月、12以上の米消費者団体と動物擁護団体は、このようなやり方を一切禁止するようにFDAに請求した。そしてその危険性を裏付けるハーバード大学の最近の研究を取りあげた。そして多くの国々:オーストラリア、ニュージーランド、カナダそれにEU加盟国がそのようなことを既に禁止していると。これらの団体は家禽ゴミの安全性とさらに使い続けようとするFDAの言い逃れを阻止しようとしたのだ。この請求に当局の勝手に決めた回答期限は、2010年2月だった。この請求に対する回答は、まだない。
 Michael Hansen(消費者連合の科学者)は、請求をした一人である。FDAの公式見解がないのは「怖ろしい」と述べる。彼が参加した夏の当局との非公開会議で、当局はFDAに対する他の大量の請求が堆積していることだと言い訳しているという。正確にいつかといえば-4年近く経っている-なのに当局は平然としているとHansenは言う。彼らの洗練された態度は「全く理解できない」と。家禽のゴミを牛に与えることの危険性を知って2004年にそれを禁止する計画があった。(もう一度同じことが起こっていた:家畜に抗生物質の使用の危険性に対するのにFDAは30年以上費やした)

 2003年USDAを退職して狂牛病の権威として活躍しているDetwilerは、今の病気の発生する情況はFDAの危険な自己満足を反映する不作為であるとしている。1980年代ヨーロッパの狂牛病大発生を経験した後、セーフガードを設置した。1990年代は多くの危険要素を緩和したと彼女は言う。しかしそのことは、保身ばかりの当局の守備範囲の低下を意味するものではない-とくに今狂牛病の新しい非定型の系統が描かれるようになった。

 ちょっと-それは何なのだ。そう、ここアメリカでは2003年以降3頭がBSEの検査で陽性となった。ところが非定型(atypical)だ。より多く研究された(よりわかりやすい)「定型」(typical)ではないのだ。USDA当局は牛に発見される非定型のBSEは問題のない、さらに言えば全く問題がないものという見解である。当局とある種の科学者の間では、非定型はたまたまに発生するもので遺伝的な欠陥で、汚染された飼料ではないという。

 DetwilerやHansen、その他の研究者はそのようなことを信じるに足る根拠が全くないという。さらに彼らの言うことだけではないようだ:全米疾病予防センターは、「飼料や環境を通じての感染を除外することはできない」と警告した。さらにDetwilerとHansenは最近の研究で非定型は定型のものより毒性が強いと記している。「もっと慎重にしなければならない」、「研究者と官僚は知るべき全てを知っていないと言うことを指摘せねばならない」とDetlerは言う。

 この10年間で発見されたBSEにかかった牛がアメリカでたった3頭、USDAは今の安全基準で十分だと言う。しかしHansenが記述していること、アメリカは年間3500万頭の牛を屠畜するのに狂牛病検査はその数の1%の十分の一しかしていない。家禽のゴミの中に牛の肉がどれだけあるかを知れば、そしてどのように非定型の狂牛病になるのかがわかったら、少なくとも情報の違いに注意し、その偏りに慎重であるべきだ、と。

 他の国々は家禽のゴミで牛を飼育することを禁止している「極めて当然な理由で」。Hansenは、「きちんとした指針を取らない限り、この病気はどこにも行くまい」と言う。


ひとこと:今年4月に発見された4頭目の牛も非定型であった。つまりアメリカで発生した狂牛病の牛は、狂牛病に罹った牛の肉を食べていないということ、だからアメリカの牛肉は安全なのである。上にも述べられているが、アメリカの狂牛病検査は「1%の十分の一」、つまり3500万頭から4000万頭を毎年畜殺しているから35000頭から4000頭が狂牛病検査を受けていることになる。実際の数字は40000頭である。日本では全頭検査を2001年10月から実施して、36頭の狂牛病を発見した。月齢の一番若かったのは21ヶ月であった。日本では年間の畜殺数はたかだか100万頭である。その全頭検査も今年7月終了し、48ヶ月以上が検査の対象になる。  ヒトの狂牛病、変異型クロイツフェルトヤコブ病(vCJD)はアメリカで3例発生している。2例は、イギリス滞在の長かった人たち。もう一人はサウジアラビア人でアメリカの牛肉を食べてなったものではない。アメリカ牛肉からヒトの狂牛病は発生していない、だからアメリカ産牛肉は安全なのである。
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