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4 山へ [息子と暮らせば]

             山へ
9月に入ればそわそわしてくるものなのだ。秋雨も気になるところ、もちろん梅雨の時期にどれだけ降ったかもチェックしている。しかし梅雨の雨は影響が無くなり、帰って悪い結果になっていると思うこともある。要するに降りすぎで、何もかも流してしまう雨量となる。地面が削られ菌糸の育つ場所が無くなってしまう。そうなると勢い秋の雨に期待せざるをえない、特に9月始めの雨だ。8月の終わりにはいつものキノコがちゃんと出ているか確認に歩く。全く歩いていないものだから、これが結構億劫になる。まだ夏だし暑い。意を決しなければなかなか一歩が出ない。
 夏の終わりに結構なイグチ類がでている。それも刺身で食えるものが・・・。いつも出かける決意をするのが遅く時機を逸している。で今年こそという思いでチェックに入る。なるべく歩く距離が少ない姑息な方法を取る。クルマでできるだけ近い場所まで行って山に入る。それもイグチ類がよく出ているところをピンポイントにして。クルマを適当なところに止めて、着替えて靴の紐を締める。これでやっと決心がつく。河原から入る。いつもの景色かどうか確認する。サギソウも咲いているはずだ。所々に可憐なサギソウの姿を見つける。前は群生していたが、ハイキングや業者が採り尽くして一時消えかけていた。元には戻らない、でもあるだけでほっとする。池にはヒツジグサが花を咲かせているが、ジュンサイは殆ど消えていた。随分前は食べる分だけ取ってスープにして食べていた。
尾根に向かって登山道を歩く。干からびたカラスダケのようなものが少しあっただけでイグチどころかキノコそのものがない。どこに生えていても不思議でもないのに全く生えていない。尋常ではない。せめてムキタケぐらいはと思っていたが、全く見あたらなかった。今年の秋のキノコはこのままでは大不作だ。本格的に山に入る前に週一度は、山を読んで今年の作柄を確定していく。いつ本格的にはいるか。そして記憶が定かでない山の境界の確認だ。もめ事が起きたとき、滅多に無いのだが、確信が持てないと仲間にも迷惑をかけることになる。全てわたしが仲間に教えているからである。わたしの責任となる。だから記憶が薄れたところは必ずアルコールまみれの壊れかけた脳に念押しをする。そして9月の気温、雨量、今までのチェックで今年のキノコの最盛期を予測して行動する。総合して勘案すると今年のマツタケのピークは遅い、しかも大凶作。10月の20日ぐらいになると予想した。

タグ:キノコ
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