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石のつぶやき415 小沢氏は3年前から無罪 [平成阿房伝]

3月12日(木)2009年      朝日新聞 朝刊
          ジェラルド・カーティス  米コロンビア大学教授(日本政治)


      違法献金事件  検察には説明責任がある

 今回の東京地検特捜部による小沢一郎・民主党代表の公設第1秘書の逮捕と事態の展開には、解せないことがある。逮捕から1週間あまりたつのに、検察当局は強制捜査に踏み切った理由などについて、国民に対し公式の説明をしていない。これは一体、どうしたことか
 私は、公共事業に絡む建設業界と政治家の腐敗構造がなくなっていない事実を軽視するつもりはない。また、検察が不正献金の問題を追求するのも当然のことである。
 しかし、この事件は普通の政治スキャンダルとは質的に違う。数ヶ月以内には総選挙が行われ、政治交代が取りざたされている。その微妙な時期に、「政治資金規正法違反」という形式犯で、次期首相になる可能性がある人物の公設秘書をいきなり逮捕するとは、きわめて異例である。だからこそ、検察の説明責任が問われるのだ
 検察が自民党のために動いたとの憶測が出たり、民主党から「国策捜査」の非難が飛び出したりした。検察当局は沈黙を守るが、マスコミは「関係者によると」などの形で様々な情報を流している。公共事業を巡る「あっせん利得」の疑いがあるとか、事件はさらに二階経済産業相に飛び火するとかいう報道が事実のように語られ、当局のリークなどによる巧妙な情報操作への疑念も生じさせている
 検察当局は、逮捕した秘書の拘留期限が来る3月24日に記者会見し、起訴か否かも含めて事情説明すると見られている。だがこの間、逮捕されただけでも世間的には「有罪」の印象を持たれ、次期首相の最有力候補の政治生命をも奪いかねない
 私は、小沢氏の肩を持ったり、特定の政党の側に立ったりするものではない。検察が政治的に動いているとか、検察のやっていることが怪しいとかいうつもりもない。
 しかし、総選挙を前にして、動き出した検察が沈黙し、公の場で説明しないということは、国民の間の政治不信ばかりか、国民の権力に対する不信感を深めることになりかねない。この危険の重大性こそを、検察は認識すべきである。 
なぜ、検察の説明責任を求める声がもっと強く出てこないのだろうか。朝日新聞は3月10日(2009年)、「民主党、この不信にどう答える」と題した社説を掲げたが、どうして「検察、この不信にどう答える」と問いかけないのか。検察のやることは絶対に正しく、疑う余地がないとでも思っているからなのか。マスコミは検察側が不機嫌になるような報道を自己規制して控えているからか。
 検察当局は、現時点ではまだ捜査中なので、すべてを明らかにすることはできないという立場なのだろう。だがそうであれ、記者会見をして説明できることは説明し、話せないことは話せないと言えばいい。肝心なのは、国家権力を行使する機関の姿が国民に見えることだ
 国家権力があくまでも公平・公正に使われていると国民が信じられることが、民主主義の絶対条件である。いま日本では政治家もマスコミも、さらに国民一般も、この問題にあまりにも鈍感になっていないか。
 今回の事件は一人の野党リーダーの問題だけではない。党利党略ばかりを考えず、法治国家としてのプロセスの正当性を守る意味においても、麻生首相をはじめ与野党の政治家たちは、検察の責任者が公の場に出てきて国民に説明責任を果たすよう求めるべきだ、と私は思う。

ふたこと:これはまさしく3年前に朝日に載った記事だ。朝日が何のためにこの記事を載せたのか、不可思議なのである。朝日は社説、天声人語、あらゆる朝日の本音を総動員して、小沢一郎氏に対して、読むに耐えない罵詈雑言ともいえる言を弄した。わたくしは朝日の仕方のない読者であるので、読売よりはましかということだけでただ購読しているということだけで朝日に何の期待もしていない。全てのマスメディアが小沢氏に襲いかかった。ここまで必死になるメディアは、日本の将来など何も考えていない、広告収入だけが入ればいいのであって何もない。東日本大震災に関する報道もまさしくその流れであった。  この記事がいっていることは、日本のマスメディアのおかしさ、つまり常識では考えられない姿なのである。それと日本の法曹界がはたして民主的かどうかを問うているのである。3年前に小沢氏が今の日本の法律では問われることはないはずなのである。それが罪であるとなるなら、日本に将来はない。しかし、あり得ないことを平気でやるのが、日本の裁判である。どういう結論を出すのか、注目するしかない。
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