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石のつぶやき209 愛知県、盗人に追い銭 [平成阿房伝]

11月15日(月)10  朝日新聞



42億円賠償請求の相手と60億円の仮契約 愛知県

 愛知県発注の大型工事で不備があったとして、県が約42億円の支払いを求めて係争中の共同企業体(JV)に大林組が入っているにもかかわらず、同県が別の工事で同社のJVと約60億円の仮契約を結んでいたことがわかった。県は「要領にのっとり手続きを進めた」として契約の正当性を主張するが、専門家らは「不備があると判断した相手との契約はするべきでない」と指摘している。

 今回、県建設部が発注したのは日光川の水閘門(すいこうもん)改築工事(同県飛島村)。10月6日に7JVによる入札があった。

 予定価格の約109億円に対し、大林組・徳倉建設・河村産業所のJVは最安値の約60億円を提示。県が「施工計画」や「技術力」などを評価した結果、大林組のJVが落札者に決まった。県は今月2日に仮契約を結び、11月議会に提案し、可決されれば本契約となる。

 大林組をめぐっては、昨年10月、同県企業庁発注の廃棄物最終処分場予定地の地盤工事(同県武豊町)で、予定とは違う資材を使って追加工事が必要になったとして、県は大林組など3社のJVを相手に約42億円の損害賠償を求める訴えを名古屋地裁に起こした。「県政史上最大」(県企業庁)の請求額で、県側は「資材経費をごまかして差益を得ようした」と主張している。

 県建設部は、今回の大林組のJVとの仮契約について、指名停止や総合評価にかかわる県の要領に、損害賠償で係争中の企業との契約を禁じたり評価したりする項目がないことを理由にあげている。同部の担当者は「裁判で争っているのに入札の参加を認めなければ、(判決で)県の主張が通らなかった場合、相手の受注機会を奪ったことになる」と話した。
 大林組は「県の要領に従い適正に応札し、落札した」としている。  これに対し、名古屋市のある建設業者は「発注元の信用を獲得するため業者は努力しているのに、粗悪工事をしたと県が判断した相手に工事を任せるのは公平ではない」と話す。

 公共事業に詳しい五十嵐敬喜・法政大教授は「行政が工事に不備があると判断し、ただ事ではない金額を請求しているのなら、司法判断はどうであれ、税金を使う立場として新たな契約をするべきではない」と指摘する。

 元公正取引委員会事務局長の厚谷襄児・北海道大名誉教授は「入札参加を禁じる項目がないのであれば法的には問題ないが、社会的にどうなのか、県民の代表が集まる議会で大いに議論するべきだ」と話す。

 損害賠償を求めている企業との契約については、和歌山県がトンネル工事(予定価格約20億円)を落札したJVと仮契約を結んだが、談合に絡んで賠償を請求していた企業がいたため、仮契約を解除。その後、県発注工事の入札参加資格に「損害賠償請求を県から受けていない者」という項目を追加している。(渡辺周〈まこと〉)


ふたこと:盗人に追い銭、何と表現すればよいか、あまりにも阿呆すぎて言葉を無くす。先頃露見した大津市の官製談合、市長が工事の予定価格を職員が見えるところで書き込んでいたとか。大津市の契約は予定価格に100パーセント近くのものばかり・・・。これを談合と呼ばずして何と言おう。粛々と要領に従い適正に応札させ、落札させたということになるのだろうか。愛知も同じ論理である。担当者は「裁判で争っているのに入札の参加を認めなければ、(判決で)県の主張が通らなかった場合、相手の受注機会を奪ったことになる」と話した。あんたそれは金をもらって庇う側の言い分だ。どう考えてもきちんとした契約だとはとうてい思えない。
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