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石のつぶやき288 この高校生に政治は応えられるのか? [平成阿房伝]

5月31日(火)11 朝日新聞朝刊  「声」欄 より



        福島の高校生の絶望 聞いて
定時制高校教員 中村  晋
        (福島市 44)
 授業で原発のことに触れた。「3号機が不調のようだね」と言うと、4年の男子生徒が怒ったようにこう言った。「いっそのこと原発なんて全部爆発しちまえばいいんだ!」
 内心ぎょっとしつつ、理由を聞いた。「だってさあ、先生、福島市ってこんなに放射能が高いのに避難区域にならないっていうの、おかしいべした(でしょう)。これって、福島と郡山を避難区域にしたら、新幹線を止めなくちゃなんねえ、拘束を止めなくちゃなんねえって、要するに経済が回らなくなるから非難させねえってことだべ。つまり、俺たちは経済活動の犠牲になって見殺しにされるってことだべした。俺はこんな中途半端な状態は我慢できねえ。だったらもう一回どかんとなっちまったほうがすっきるする」
 こういう絶望の声は他の生徒からも聞く。震災でアルバイトを失った2年生は吐きすてるように言った。「なんで俺ばかりこんな目に遭わなくちゃなんねえんだ。どうせなら日本全部が潰れてしまえばいい!」
 一教師として応える言葉がない。ぐっとこらえながら耳を澄まし、高校生にこんな絶望感を与える政府に怒りを覚える。
     

ふたこと:この高校生に応えられることが政治であろう。福島や郡山が安全だという科学的な根拠を示さなければならない。アメリカは80キロ圏以内の新幹線や高速道路の利用は、緩和した。しかし、80キロ圏内からの避難勧告は、そのままである。日本の30キロとの違いをきちんと説明しなければならない。仕事をなくした高校生には補償しなければならない。国民に希望を持たせる、透明性のある、すっきりした政治を断行することが今求められている。
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