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狂牛病(BSE)情報930 独のO-104 有機モヤシが原因か?  [平成阿房伝]

6月7日(火)11    ロイター



  焦点:大腸菌被害で有機農法に疑問符、バクテリアに「理想の環境」


 [ロンドン 6日 ロイター] 化学肥料などを使わず有機的に栽培されたモヤシは味が良く栄養価も高いが、その一方で、有機農法には危険なバクテリアの繁殖場所として理想的な環境が整っている。
 モヤシは大腸菌の感染源として疑われることが世界的に見ても多い。5月中旬からドイツを中心に22人が死亡し、2300人以上が体調不良を訴える事態にまで発展した大腸菌感染についても、大豆の有機栽培農家に疑いの目が向けられたことは驚きではないと衛生専門家は指摘する。

 今回の大腸菌被害は、有機農法の将来について疑問を投げかけているとの見方もある。

 英イースト・アングリア大学の公衆衛生学教授、ポール・ハンター氏は「大西洋の両側において、モヤシが感染原因となることは非常に多い。衛生的に栽培するのは非常に難しく、菌を付着させないよう細心の注意を払わなくてはならない」と指摘。「通常の化学物質や非有機的な肥料を使用しないオーガニック農場は、より多くのリスクを負っている」との見方を示した。

 ハンター教授自身も、これまでにオーガニックの果物や野菜を購入したことはあるとする一方で、有機野菜を使った生のサラダについては、「まさにこの理由から」避けたとしている。
 ドイツを中心に拡大している大腸菌の被害では、牛の腸管に存在するとされる腸管出血性大腸菌(STEC)が確認されていることから、感染源は、肥料や何らかの排せつ物である可能性が非常に高い。

 <種の汚染>

 ドイツでの感染問題の渦中にいる有機生産農家は、肥料は使っていないとしている。しかし専門家は、豆の種や栽培に使用した水が大腸菌で汚染されていたか、種を取り扱った人物経由で菌が付着した可能性もあるとの見方を示す。 そして菌が一度付着してしまえば、有機栽培は菌の繁殖に最適な環境ともなり得る。

 ロンドン大学衛生・熱帯医学大学院のブレンダン・レン微生物学教授によれば、「モヤシは37度ほどの高温で栽培されることが多いが、その温度は大腸菌が育つのに最も適している」。レン教授はそれを、複数の悪い状況が同時に発生する「パーフェクト・ストーム」のようだと指摘。頻繁に起こることはないとしながらも、現実となれば短時間で野菜が汚染されることもあると述べた。

 モヤシを感染源とする食中毒は新しいことではない。米国では1997年、大腸菌感染を調査した結果、アイダホ州で収穫されたアルファルファが感染源として特定された

 また、アイルランドのトリニティ・カレッジ・ダブリンで臨床微生物学を教えるスティーブン・スミス氏は、死に至ることもある溶血性尿毒症症候群(HUS)を発症させる大腸菌が、アルファルファを汚染することもあると過去の研究で明らかになったとしている。

 HUSは腎臓の機能を低下させることもあり、ドイツで拡大している被害でも患者の死因や病因となっている。

 スミス氏によると、大腸菌は種の表面に付着し、数カ月にわたって休眠した後でも、発芽の際に10万倍に増殖することがある。

 <20─50歳の女性が被害に>

 ドイツと他の欧州諸国では、1997年に米国で発生した大腸菌感染と同様に、感染者の大半は20─50歳の女性となっている。このグループは、原因がモヤシ以外とされた過去の大腸菌感染では、それほど被害を受けていない。専門家はこの理由として、若い女性は他のグループと比べ、健康に良いとの考えから生のモヤシを食べる傾向にあるとしている。
 イースト・アングリア大学のハンター教授は、「有機農法を中心に、モヤシ業界は大きな課題に直面するだろう。有機栽培のサラダは、そうでないサラダほど安全ではないかもしれない」と語った。

(ロイター日本語ニュース 原文執筆:KateKelland、翻訳:本田ももこ、編集:宮井伸明)

ひとこと:有機農法は、文句なく安全で美味であるとされてきた。その前提が崩れることになりつつある。アメリカではO-157大腸菌、サルモネラ菌に汚染されたホウレンソウ、かいわれアルファルファ、レタス、ピーナッツ、ナッツ、枚挙に遑ない。アメリカは基本的に汚染された水を使っている可能性もある。この追跡は是非やって欲しいものだ。
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