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狂牛病(BSE)情報948 米牛肉、月齢30ヶ月に緩和 [平成阿房伝]

10月16日(日)11 読売新聞



米国産牛の輸入制限緩和へ…月齢30か月以下に

 政府は、BSE(牛海綿状脳症)感染を受けて2003年から実施している米国産牛肉の輸入規制について、来年前半にも緩和する方針を固めた。 

複数の政府関係者が15日、明らかにした。現在、「月齢20か月以下」の若い米国産牛の肉に限って輸入している制限を「30か月以下」まで緩和する方向で調整している。野田首相は、11月に行われる見通しの日米首脳会談で、オバマ大統領に緩和を表明する方向で検討に入った。

 制限の緩和は、米国の要望が強いことに加え、東京電力福島第一原子力発電所事故を受けた日本の農産品に対する風評被害の除去を各国に訴えるためにも必要だと判断した。近く関係省庁が具体的内容を決め、内閣府の食品安全委員会に諮問する。

 政府は、米国産に加え、カナダ、フランス、オランダ産の牛肉の輸入の制限も緩和する。米加両国産は現在の「月齢20か月以下」の制限を「30か月以下」とする方向だ。仏、オランダ産は現在輸入を認めていないが、両国ともに日本に輸入再開を強く働きかけている。欧州は北米に比べBSE発生例が多いため、「月齢20か月以下」で認める案が出ている。政府は今後、国民の意見を聞く「パブリックコメント」を行い、安全委に諮問する。緩和実施は来年以降となる。


ひとこと:「20ヶ月以下」と「30ヶ月以下」との間には、あまりにも大きな落差がある。ボーヤ前原が外務大臣になってアメリカを訪問してクリントン国務大臣に、30ヶ月の緩和を誰の相談も無しに表明した。その結果である。自民党ですら、20ヶ月の制限を外交の道具にしていた。だから自民党政権では緩和されるはずはなかった。ところがボーヤ前原で、外交面での計算もなしにアメリカの要求を飲み込んだ。TPPの駆け引きにもなっていない。まさに白旗である。  狂牛病の問題は、日本政府の全頭検査の結果、狂牛病の不安から安心して日本の牛肉が食べられるようになった。世界で一番安全な牛肉といえる。その日本で全頭検査しているなかで、月齢21ヶ月の牛に狂牛病が見つかったのである。同じ方法で検査しているのであるから間違いはない、これが科学的というものである。ところが欧米では30ヶ月未満では狂牛病が発生していないと高をくくって検査すらしていない。日本では毎年100万頭の牛をと畜していて、全頭検査の結果36頭の狂牛病を数えた。しかるに4,000万頭をと畜しているアメリカでは、2頭しか狂牛病の発見はなかった。アメリカでは殆ど狂牛病がないと決めつけて、検査する数も減っていった。  日本に輸出したい食肉会社が、全頭検査をするとして狂牛病検査キットをアメリカ農業省に要求した。それは裁判になり、その企業は敗訴した。この事実こそ、アメリカの実態を垣間見せる。いまだにアメリカにはトレーサビリティがない。牛の年齢すら分からない。それで30ヶ月未満などといわれても、なにをかいわんやである。はっきり言ってしまえば、今の20ヶ月未満で輸入しているというのは建前だけである。  ただこの壁を無くせば、全年齢のアメリカ牛の輸入を求められるのは必至である。「20ヶ月」と「30ヶ月」の間には、深くて暗い河がある。

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