狂牛病（ＢＳＥ）情報９５６ スイス牛２頭、新型の狂牛病

１１月１８日（金）１１　　International Business Times



　　　　　　新種の狂牛病、スイスの２頭の牛に見つかる

　国際的な研究チームが、スイスの牛２頭に新しいタイプの狂牛病を見いだした。

　牛海綿状脳症（ＢＳＥ）、よく知られている表現では狂牛病は、感染して何十年もしてから蓄積して脳にダメージを来すプリオンタンパク質によって起こる病気である。プリオンタンパク質に感染してヒトは神経変性疾患であるクロイツフェルト・ヤコブ病（ＣＪＤ）にかかる。１９９６年に最初の報告があった。それ以来１１カ国で２１７人がこの病気であったことが裏付けられている。

　２頭の牛がスイスの地方で死んだ。８歳の牛は事故死で、１５歳の牛は死んだので、その２頭の狂牛病検査を行った。結果は陽性であった。

　従来、研究者は３種類のプリオンの型を見いだしていた。しかしこの研究チームは２頭のプリオンを検査して４番目の未知の型を発見した。　「この発見の説明は艱難であった。神経病理学的にも体系的な臨床データ的にもこの２頭の結果は合致しなかった。」と全米疾病予防対策センターの発行する雑誌で著者は述べている。

　感染後何十年もして衰弱して脳に致命的なダメージを与えるこの型を現在の検査方法では見逃しているのではないかと、疑問が呈せられた。

　それでもなお、われわれのこの発見は、従来のタイプではないプリオン病によってこの牛が感染した可能性を提起している。ＢＳＥの従来用いられてきた３種類のタイプと区別して考えなければならない、と著者は結論する。


ひとこと：従来の狂牛病のタイプが３種類認められている。Ｃ－ＢＳＥ、Ｈ－ＢＳＥ、それにＬ－ＢＳＥである。８歳の牛は、St.Gallenで今年４月に死んでいる。狂牛病らしき症状は出ていなかった。１５歳の牛はベルンで後ろ足骨折のため、と畜された。死亡前のこの牛の症状についての報告はない。 　従前の検査方法では、この新しいタイプの狂牛病はすり抜けている。検査方法をこのタイプも見つけられるように早急に確立する必要がある。

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